【感想】カラヴァッジョ展(名古屋市美術館)の鑑賞レポート【口コミあり】
名古屋市美術館で開催されている「カラヴァッジョ展」を鑑賞してきたので紹介します。
一言で本展示会の感想を言うならば、「カラヴァッジョが、異端すぎる…」です。
見たものを正確に描く作風と、とにかく鋭い着眼点に、見ている僕は、肌にヒリヒリとした緊張のようなものを感じていました。
カラヴァッジョが活躍していた16世紀に、多くの人を魅了してきたということがよくわかります。
ではもっと詳しく、「カラヴァッジョ展」についてお伝えしてきますね。
「カラヴァッジョ展」鑑賞レポート
狂気的な性格と隠すことができない才能のオンパレード
「カラヴァッジョ展」は、札幌、名古屋、大阪の順番で開催される展示会です。
それぞれの会場でしか見られない、超貴重な限定作品があります。
僕は、名古屋会場限定の「ゴリアテの首を持つダヴィデ」が、どうしても鑑賞したくて仕方ありませんでした。
旧約聖書に登場する有名な、ダヴィデがゴリアテを打ち倒すシーンなのですが、よく注目すると、両者の顔は、カラヴァッジョ自身とよく似ています。
まじまじと見ると恐ろしい気持ちが溢れてきますが、追い詰められていたカラヴァッジョの心境がよく伝わってきます。
また、札幌、名古屋会場限定の、「メドゥーサの楯(第一ヴァージョン)」のインパクトもすごかったです。
睨みつけたものを石にしてしまうというメドゥーサを対峙するため、盾に映る姿を頼りに討ち取ろうとしたシーンから着想を得た作品です。
「メドゥーサの楯(第一ヴァージョン)」からは、首を討ち取られてもなお、力を発揮する恐ろしさが伝わってきます。
そしてこのメドゥーサの顔も、よく見るとカラヴァッジョ自身とよく似ていますよ。
カラヴァッジョは類稀なる才能と、狂気的な性格の持ち主でした。
- 腰に剣を帯びていたこと
- 口論の末に殺人を起こしてしまったこと
- 裁きから逃れるために逃亡生活をしていたこと
などなど、カラヴァッジョは、数多くの逸話を残しています。
しかし、それでも見たものを正確に描く才能に、16世紀から現代に至るまで、たくさんの人を魅了し続けてきました。
Twitterでの感想・反応
「カラヴァッジョ展」概要
展示会紹介
作家「カラヴァッジョ」略歴
ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ(1571年9月28日 – 1610年7月18日)は、バロック期のイタリア人画家。
ルネサンス期の後に登場し、カラヴァッジョという通称で広く知られ、1593年から1610年にかけて、ローマ、ナポリ、マルタ、シチリアで活動した。あたかも映像のように人間の姿を写実的に描く手法と、光と陰の明暗を明確に分ける表現は、バロック絵画の形成に大きな影響を与えた。
回顧展スケジュール
会場:北海道立近代美術館(北海道)
- 住所:北海道札幌市中央区北1条西17丁目
- 会期:2019.8/10(土)~2019.10/14(月・祝)
会場:名古屋市美術館(愛知)
- 住所:愛知県名古屋市中区栄2丁目17−25
- 会期:2019.10/26(土)~2019.12/15(日)
会場:あべのハルカス美術館(大阪)
- 住所:大阪府大阪市阿倍野区阿倍野筋1丁目1−43
- 会期:2019.12/26(木)~2020.2/16(日)