【感想】MOTコレクション いまーかつて 複数のパースペクティブ(東京都現代美術館)の鑑賞レポート
東京都現代美術館で開催している「MOTコレクション いまーかつて 複数のパースペクティブ」についてご紹介します。
この展示会は、1930年ごろから現代にかけてのアート作品を楽しむことができます。
個人的には、戦争を彷彿とさせる岡本信治郎さんの銀ヤンマが最も印象に残っています。
パッと見るだけだと、ただの銀ヤンマに見えるのですが、銀ヤンマが飛んでいる下には、東京の街が描かれていますし、雨のような血のような線も無数に描かれているんです。
岡本さんの、強いメッセージを感じました。
では早速、「MOTコレクション いまーかつて 複数のパースペクティブ」についてお伝えしていきますね。
鑑賞レポート
オノ・ヨーコさんの、英単語が書かれているだけの作品が、個人的には好きでした。
特に、「YES」という言葉が一番好きです。
進行方向の真正面にあることや、一番高い位置に展示してあることからかもしれないですが、気持ちを前向きにさせてくれる作品です。
それと同時に、映画「イエスマン」を思い出して、最近の自分は、「No」ということが多いなと反省もしてしまいました。
もっとも印象に残っているのは、岡本信治郎さんの銀ヤンマ。
東京の街を飛ぶ銀ヤンマからは、いやでもB-29爆撃機を連想してしまいます。
当然、僕は歴史の教科書でしか知らないのですが、「あの時のことを忘れてはならない」というようなメッセージを感じました。
宮島達男さんの、1から9までの数字が、ランダムなスピードでカウントアップされていく作品も面白かったです。
「一人ひとりが歩んでいく人生のスピードは違う」というようなことを思いながら、長いこと作品を眺めていました。
あと、直島にある家プロジェクト「角屋」を思い出して、すっごく四国に行きたい気分にもなってしまいました。
「MOTコレクション いまーかつて 複数のパースペクティブ」概要
展示会紹介
東京都現代美術館では、戦後美術を中心に、近代から現代にいたる約5500点の作品を収蔵しています。こうした収蔵作品を紹介する「MOTコレクション」展では、会期ごとに様々な切口を設けて作品を展示し、現代美術の持つ多様な魅力の発信に努めています。
今回は、約3年間の改修休館の間に収蔵された作品およそ400点のなかから寄贈作品を中心に、1930年代から近年の作品まで約180点をご紹介します。過去と現在、美術館とコレクターといった複数の視点の交差をとおして、コレクションの意味を考えます。
*本展は、第3期(2019年11月16日-2020年2月16日)の作品を一部のみ展示替えして構成しています。
https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/multiple-perspectives3/
参加アーティスト
岡本信治郎、オノ・ヨーコ、オノサト・トシノブ、草間彌生、新海覚雄、末松正樹、豊嶋康子、藤田嗣治、松江泰治、mamoru、宮島達男、向井潤吉、ブレンダ・ファハルド ほか
基本情報
会場 | 東京都現代美術館 |
住所 | 東京都江東区三好4丁目1−1 |
会期 | 2020年6月2日(火)- 9月27日(日) |
時間 | 10:00〜18:00 |
休館日 | 月曜日 |
観覧料 | 一般500円 大学生・専門学校生400円 高校生・65歳以上250円 中学生以下無料 |
HP | https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/multiple-perspectives3/ |
まとめ
この展示会では、僕が生まれる前の作品と、たくさん出会うことができました。
戦争や高度成長など、変化が大きい時代を生きたアーティストの作品からは、とても強いメッセージを感じます。
作品を見ながら、アーティストのメッセージを想像することが大好きな僕には、とっても満足した展示会でした。