【感想】ANIMALS 2021 (豊橋市美術博物館)の鑑賞レポート
豊橋市美術博物館で開催されている「ANIMALS 2021 in TOYOHASHI」を鑑賞してきたのでご紹介。
「ANIMALS」は、三沢厚彦さんの作品ということで有名です。
実寸代か、それ以上のサイズで、動物たちが表現されています。
可愛らしいものから奇妙なものまで、三沢ワールドが繰り広げられています。
老若男女、誰もが楽しめる展示会なので、ぜひ足を運んでみてください。
鑑賞レポート
まず登場するのは、クマです。
動物園でみたり、絵を描いたりすると愛くるしいクマですが、実際に遭遇すると、とてつもない恐怖を感じる動物です。
三沢さんは、そんな二律背反を面白がって作品にしたとのこと。
ここに描かれている動物たちは、どれも実寸大のものもありました。
みんなが同じ方向を向いていることが印象的で、どんなメッセージが込められているのだろうと考えていました。
この世には存在しない「キメラ」のインパクトはすごかったです。
一体、いくつの動物が隠れているか分かりますか?
気がつきにくいのですが、背中には、疫病除けの「アマビエ」も掘られています。
可愛いようで可愛くないし、強そうだけど強そうではないし、なんとも言えないキメラだなと印象を受けました。
この展示会で感じたことは、まさに、ここにある言葉のようなことでした。
どこに人間と動物の境界線があるのだろう?
動物にどこまで近づいたら、恐怖を感じるのだろう?
そんなことを考えながら作品を見ていたら、あっという間に時間が経ってしまってました。
「ANIMALS 2021 in TOYOHASHI」概要
展示会紹介
クスノキを主材とする動物の彫刻「ANIMALS」で知られる三沢厚彦(1961年~)。
ほぼ実物大であらわされるアニマルたちは、動物の形態を再現したものではなく、作者の中にある動物のイメージを造形化した作品です。ウサギ、鳥、ヤモリ、イヌなど身近な動物から、クマ、ライオン、ゾウ、キリンなど大型の動物、さらにはユニコーンやフェニックスなど空想上の生物に至るまで、多種多様なアニマルたちが手がけられてきました。木肌に施されたノミ跡が手触りとぬくもりを伝え、ユーモラスでありながら人間に媚びることのないその表情が私たちを強く惹きつけます。
「三沢厚彦」略歴
1961年京都府生まれ。幼い頃より仏像彫刻など古美術に親しむ。東京藝術大学・大学院で彫刻を学んだ後、2000年から動物をモチーフに木彫制作を始める。翌年、第20回平櫛田中賞を受賞。2007年より全国各地の美術館で「ANIMALS」展が開催されている。2019年第41回中原悌二郎賞を受賞。武蔵野美術大学で後進を指導するほか、2021年に同大学美術館で企画展「オムニスカルプチャーズ」を監修するなど、多様な活動を行っている。
基本情報
会場 | 豊橋市美術博物館 |
住所 | 豊橋市今橋町3-1 |
会期 | 2021年7月17日(土)~8月29日(日) |
時間 | 9:00-17:00(入場16 :30まで) |
休館日 | 月曜 |
観覧料 | 一般・大学生 : 1200円 小中高生:600円 |
HP | http://www.toyohashi-bihaku.jp/?page_id=14174 |
まとめ
本展示会は、なかなかインパクトのある内容でした。
身近にいるようで身近にはいない動物と対峙することで、自分が動物に対して、どんなことを抱いているかが浮き彫りになってきました。
テーマが動物ということもあって、老若男女、誰もが楽しめる内容かと思います。
親しみやすさは抜群なので、ぜひ足を運んでみてくださいね。
ちなみに、豊橋へ行ったときには、豊橋駅近くの「玉川」のカレーうどんがおすすめです。
豊橋市美術博物館からは、10分ちょっとで行けますよ。