【感想】劇王2020〜人生を変える20分〜(長久手市文化の家)の観劇レポート【ネタバレあり】
短編演劇連続上演イベント「劇王2020〜人生を変える20分〜」を観劇してきたので紹介します。
「上演時間20分、役者3人以内、数分で舞台転換可能」という限られた条件の中で繰り広げられる演劇なのですが、
どの公演も強烈なインパクトのあるものばかりで、めちゃくちゃ面白かったです。
では早速、「劇王2020〜人生を変える20分〜」について、詳しくお伝えしていきますね。
劇王2020〜人生を変える20分〜 概要
劇王とは
劇王とは、「上演時間20分、役者3人以内、数分で舞台転換可能」という制約のもとで上演される短編演劇上演イベントです。
2003に長久手で生まれ、現在、全国各地で劇王を素にしたイベントが広がっています。
観客とゲスト審査員の投票により優勝者「劇王」が決定されるため、あなたの1票が勝敗を左右します。
ビラ・チラシ
公演スケジュール
- 予選:2月8日(土)14:00-16:00、18:30-20:30
- 決勝:2月9日(日)15:00-17:30
劇場:長久手市文化の家
劇王2020〜人生を変える20分〜 観劇レポート
「劇王2020〜人生を変える20分〜」では、まず最初に、予選が行われます。
そして、Aプログラム・Bプログラム、それぞれ4公演の中から、勝者が選ばれます。
加えて、両プログラムの中から、審査員特別推薦が選ばれます。
この3つの公演が決勝へと進み、劇王が決定されるという流れです。
この記事では、予選の全8公演、決勝の全3公演について、紹介していきたいのですが、
とてつもなく長くなってしまうので、僕が実際に投票した3つの公演に絞ってお伝えしていきますね。
予選:Aプログラム(2月8日(土)14:00-16:00)
Aプログラムで投票したのは、鑑味富美子さん作「白秋」です。
出演した入馬券さんと内藤美佐子さんのコンビが、とっても大好きなのです。
ストーリーは、温泉旅館に宿泊しにきた男と温泉旅館で働く按摩(マッサージ師のようなもの)の女が、布団の上で背術されながら会話が進んでいくというもの。
二人は、たまたまこの場に居合わせただけのはずなのに、会話が進んでいくと、実は、かなり昔に接点があったような雰囲気が漂ってきます。
最初のうちは、ただただ下らない会話が面白おかしく進んでいくだけな気がしていましたが、徐々に明らかになっていく二人の過去に、心を惹きつけられました。
そう思える素晴らしい作品でした。
予選:Bプログラム(2月8日(土)18:30-20:30)
Bプログラムで投票したのは、長谷川彩さん作「天国と地獄」です。
選んだ理由は、一番笑ったからです。
人間が、欲望と誘惑に踊らされる様や、天使と悪魔が、人間によって混乱させられている様が、めちゃくちゃ笑えました。
出演した、水野詩織さん、早川綾子さん、藤島えり子さんの、キャラクターがぴったりハマっているようにも感じました。
あと、公演前に読み上げられる長谷川彩さんへのアンケートも、ツボでした(笑)
世界観がとっても面白い作家さんなので、これからも公演があれば観にいきたいです。
決勝:2月9日(日)15:00-17:30
決勝で投票したのは、関戸哲也さん作「死ぬときに思い出さない今日という1日」です。
関戸さんも出演されていて、ご自身の髪の毛が薄いことを「アメリカン」とイジらせるところが、会場中を笑いの渦に包んでいました。
(アメリカンの意味は、コーヒーのブレンドとアメリカンの関係と同じです)
たくさん笑うことができたことも投票した理由の一つですが、タイトルのとおり「死ぬときに思い出さない今日という1日」についても、考えさせられることがあったのも理由として挙げられます。
「あなたは、今日この日を、死ぬときに思い出すことはできるでしょうか?」
僕は、毎日が毎日、思い出せる自信はありません。
ただなんとなく、いつもと同じような生活をして、なんとなく過ぎていく連続です。
どうしても、「このままでいいのだろうか?」と考えてしまいます。
このような、ちょっぴり哲学的なことを考えるのが好きなので、決勝では、本作に投票することにしました。
3公演ともすっごく良かったので、めちゃくちゃ迷いましたがね。
劇王2020〜人生を変える20分〜 口コミ
劇王2020〜人生を変える20分〜 まとめ
「劇王2020〜人生を変える20分〜」は、とにかく凄まじかったというのが感想です。
予選と決勝を合わせて11公演も観たことなんて、今までに一度もありませんしね。
そして、20分という限られた時間に、ありとあらゆるものが詰め込まれているので、一つ一つの劇が濃厚すぎるのです。
それでも観劇している間は、本当に面白くて、舞台の世界の中に入り込んでしまっていました。
これからは、隔年で「劇王」が開催されるとのことなので、絶対に2021年度も観劇することを誓いました。
本当に大満足な二日間でした。