豊島観光まとめ〜アクセス、アート作品、モデルコース〜【瀬戸内国際芸術祭】
豊島を観光する上で、知っておくと役立つ情報を紹介します。
香川県にある豊島は、西にある直島と並んで、瀬戸内国際芸術祭(以下、瀬戸芸)を象徴する島です。豊島にある「豊島美術館」は、個人的にこの世で最も好きな美術館です。他にも、「豊島横尾館」や「八百万ラボ」、「島キッチン」などは、何度訪れても面白さを感じる場所です。
豊島は、本当に大好きな島なのですが、楽しもうと思ったら、キチッとした計画を立てていく必要があります。というのも、作品が展示されている場所が、5カ所に及ぶので、1日で鑑賞し切ることは不可能です。豊島に宿泊することも計画に入れて、上手なプランニングをしてくださいね。
では早速、豊島を観光するのに役立つ情報をお伝えしますね。
アクセス
豊島へ行く手段は、直島ほどは充実していませんが、他の島へ行くことと比べると、選択肢が多めです。港が2つあって、家浦港か唐櫃港へ行くかによっても、出発地点が変わってくるのが注意点です。
宇野港(岡山県)からの行き方
岡山県の宇野港から豊島へ行くためには、直通のフォリーと高速船があります。宇野→家浦→唐櫃という順番で停泊し、フェリーだと家浦まで40分、唐櫃まで家浦から20分ほどかかります。高速船なら、4分の3〜3分の2くらいの時間です。
作品の展示が始まる10時くらいに豊島へ到着できるのがベストだと思っているのですが、ちょうどいい時間帯のフェリーがありません。やや早めか遅めの時間に到着してしまうので、プランを組むときはフェリーの時間を計算に入れておいてくださいね。
高松港(香川県)からの行き方
香川県にある高松港から家浦港へ行く方法は、直島を経由した高速船があります。だいたい50分ほど船に揺られますが、高速船なので揺れが大きめです。船酔いしやすい人は、注意してくださいね。
また、唐櫃港への直通の高速船もあるのですが、1日に2本しかありません。おそらく使いにくいと思うので、豊島へ行く手段の基本は、家浦港を使うことを考えることをオススメします。
その他の島からの行き方
豊島へ行く手段は、直島の宮浦港と本村港、小豆島の土庄港から行く方法、犬島から行く方法もあります。直島か小豆島、犬島も観光するプランを組みやすいですよ。
主要なアート作品
豊島美術館
瀬戸内海を望む豊島唐櫃の小高い丘に建設されるアーティスト・内藤礼と建築家・西沢立衛による「豊島美術館」。休耕田となっていた棚田を地元住民とともに再生させ、その広大な敷地の一角に、水滴のような形をした建物が据えられました。広さ40×60m、最高高さ4.5mの空間に柱が1本もないコンクリート・シェル構造で、天井にある2箇所の開口部から、周囲の風、音、光を内部に直接取り込み、自然と建物が呼応する有機的な空間です。内部空間では、一日を通して「泉」が誕生します。その風景は、季節の移り変わりや時間の流れとともに、無限の表情を伝えます。
豊島横尾館
アーティスト・横尾忠則と、建築家・永山祐子による「豊島横尾館」は、豊島の玄関口となる港に面した家浦地区の、集落にある古い民家を改修してつくられました。(中略)その空間は、生と死を同時に想起させる哲学的な場となり、さらに、建物には光や色をコントロールする色ガラスを用いて、豊島の光や風や色、作品の見え方をさまざまに変容させて、空間体験をコラージュのようにつなげます。
豊島八百万ラボ
豊島の南西、海辺に位置する甲生地区につくられた「豊島八百万ラボ」。
アーティスト・スプツニ子!が構想した、先端科学とアートとのコラボレーションにより、新たな神話をうみだそうとする施設です。都市から離れた、豊かな自然に恵まれた場での体験は、科学の進歩と共に歩む私たちの未来に、新たな視点を提示していく機会となっていくでしょう。
モデルコース
豊島にある作品を、すべて楽しもうと思ったら、最低でも1泊2日は必要です。もしかしたら、1泊2日でも、回りきれない可能性だってあります。
というのも豊島にある作品は、5カ所に点在しているので移動時間が多くかかってしまうことと、魅力的な作品が多いので鑑賞に時間がかかってしまうことが挙げられます。加えて、「島キッチン」や「豊島美術館」は、豊島に訪れた人すべてが行きたいポイントなので、かなり待ち時間が発生します。
豊島は、鑑賞する難易度はやや高めなのですが、それでも上手に回る方法はありますので、モデルコースを紹介しますね。
家浦港からスタート
豊島へ到着する時間は、9時ごろがオススメです。ゆっくり目にしてしまうと、混雑に巻き込まれてしまうので、早めに動き始めるのがオススメです。
使う港は、やはり家浦港です。宿泊施設も食事処もたくさんあるので、非常に便利ですよ。唐櫃港でもダメではないのですが、滞在の拠点にするには、やや不便かと思います。
家浦港へ到着したら、まずは、手荷物を預けて身軽になりましょう。そして、移動は基本的に、バスがいいです。というのも、自転車だと、作品が点在しているので、乗り降りが不便なのでバスを降りて歩いた方が鑑賞しやすいこと、坂道が多いので疲れてしまうことがデメリットにあります。ただ、電動自転車の貸し出しもありますので、ここの判断はお任せします。ただ僕は、バスをオススメしますよ。
甲生へ
家浦港へ到着したら、まず甲生へ向かいます。スプツニ子!さんの「豊島八百万ラボ」は、個人的に大好きな作品なので、豊島に来たら是非鑑賞してくださいね。
また、近くを散策すると、きれいな景色も楽しむことができますよ。
家浦へ
甲生を観終えたら、家浦へ戻って来ましょう。そろそろランチの時間なので、お腹を満たしておくのがオススメです。美味しそうなお店がいっぱいで、きっと迷ってしまうことでしょう。
そして、食事を終えたら、家浦にある作品を楽しみましょう。「豊島横尾館」や「針工場」が、個人的なお気に入りです。
唐櫃岡へ
家浦の次は、手荷物を持って、唐櫃岡へ行くのがオススメです。というのも、この辺りで宿泊すると、次の日の朝一番で、「豊島美術館」へ行くことができるからです。だから、宿泊は、唐櫃岡の「民宿 カラフル」や「てしま自然の家」を選ぶことをオススメします。
そして、宿泊先に荷物を置いたら、唐櫃岡にある作品の鑑賞を再開しましょう。「青木野枝」を眺めながら、ボーッと過ごすのがお気に入りです。
もし時間と体力があるなら、山奥にある「ささやきの森(クリスチャン・ボルタンスキー)」もオススメです。森でありながら、、森ではないような不思議で、ずっとここに居たいと思える空間が待っていますよ。
唐櫃浜へ
2日目の朝一番は、「豊島美術館」へ向かいましょう。早めに行くと、整理券をもらうことができます。日中に出向いてしまうと、本当に混雑してしまうので、宿泊して、朝一番で行くことがオススメですよ。
「豊島美術館」は、天候や季節によって、様々なことを来場者に感じさせてくれます。是非、腰を落ち着けて、ゆったりとした時間を過ごしてくださいね。
そして「豊島美術館」の次は、唐櫃港の方へ行き、「心臓音のアーカイブ」を体験してみてください。僕は、少し恐怖を感じてしまったのですが、なんとも言えない不思議な気持ちにもなりました。ここでしか味わえない経験ですので、試してみてくださいね。
硯へ
唐櫃浜を満喫した後は、「島キッチン」でのランチがオススメです。食事は、地元で作られた食材が使われていて美味しいですし、建物の作りも普通とはちょっと違うので楽しめるはずです。混雑しているかもしれませんが、並んで待つ価値はありますよ。
そして最後に、硯にある作品を観に行きましょう。「森万里子」は、天気が悪いと観ることができませんが、神秘的なものを感じることができますよ。
豊島観光まとめ
豊島は、島中に作品が展示されているので、すべてを見て回ろうとするとハードかも知れません。しかし、上手にプランニングすれば、満喫することができるはずですので、考えてから観光してくださいね。
個人的には、豊島が瀬戸芸の中で一番好きな島なので、是非、足を運んでいただきたいです。特に「豊島美術館」は、すべての人に、一度は体験してもらいたいと強く思っているくらいです。