【あいちトリエンナーレ2019】愛知芸術文化センター会場の楽しみ方鑑賞レポート〜概要・見どころ・感想まとめ〜
あいちトリエンナーレ2019「愛知芸術文化センター」会場へ行ってきたので鑑賞レポートを紹介します。
愛知芸術文化センター会場は、4ヶ所ある会場のうち、もっとも作品数が多く、あいちトリエンナーレの玄関口と呼べる場所です。
広い場所を使って表現された作品や、最新技術が駆使された作品など、アート好きにはたまらない空間でした。
では早速、愛知芸術文化センター会場について、詳しくお伝えしますね。
あいちトリエンナーレ2019全体のモデルコース・見どころ・楽しみ方などを知りたい方は、こちらの記事をどうぞ。
「愛知芸術文化センター会場」概要
「愛知芸術文化センター会場」特徴
作品・公演数が最も多い「あいちトリエンナーレ2019」の玄関窓口。愛知県美術館と、大ホール、コンサートホール、小ホールを備えた愛知県芸術劇場などからなる日本屈指の総合芸術文化施設。
会期・開館時間・休館日
- 会期:2019年8月1日(木)–10月14日(月・祝)
- 開館時間:10:00~18:00 金曜日は20:00まで(入館は閉館の30分前まで)
- 休館日:月曜日(祝日にあたる場合はその翌日)
アクセス
- 住所:名古屋市東区東桜一丁目13番2号
- 地下鉄:東山線または名城線「栄」駅下車、徒歩3分(オアシス21から地下連絡通路または2F連絡橋経由)
「愛知芸術文化センター会場」見どころ
あいちトリエンナーレ2019の看板にもなっている「孤独のボキャブラリー」by ウーゴ・ロンディノーネを見ていると、「このピエロは、何を考えているのだろう」と想像してしまいます。
カードを使ったコーチング「Points of You」を体験しているように感じられて、作品を楽しみつつも自分の心と向き合っていることに気が付けます。
この日、もっとも印象に残っているのが、「ラストワーズ/タイプトレース」by dividual inc.です。人生最後の10分間で残す「遺書」が、壁一面に設置されたモニターに映し出されている空間です。
今まで育ててくれた両親への感謝の気持ち、先に天の世界へと行ってしまうことへの謝罪、兄弟やペットとの思い出など、人間が最後の残したい言葉が永遠に綴られています。
この部屋に10分もいたら、涙腺が崩壊すること間違いなしです。
作家が、ニューヨークで収集したDNAサンプルをもとに、3Dプリンターで人の顔を復元した作品です。タバコやガムなどから、ここまでリアルな人の顔を復元できるなんて、驚きを隠せません。
展示室に入る前には、手にスタンプを押してもらわなければいけません。この数字は、国外に脱出した難民と、脱出に失敗して亡くなった難民の数を表しています。
部屋の中は、ただ真っ白な空間が広がっています。しかし、普通と違うのが匂いです。強烈なメンソールの匂いによって、無理やり涙を泣かせるために設計されたそう。
版画のシルクスクリーンという技法が使われている本作品は、目がくらむような地道な作業によって生み出されたものです。作品制作風景の映像が流れているのですが、単純さの中に発生するトラブルに対処する姿が見どころです。
表現、コミュニケーション、生活など、あらゆる不自由さを、この作品からは感じました。四苦八苦しながらも音を奏でようとする様子は、懸命に生きる人間の様子を見事に表しているように思います。
愛知芸術文化センター会場には、SNSへのシェアが禁止されているゾーンがあります。写真撮影は可能なのですが、実物を見て判断して欲しいという趣旨から投稿はNGとなっています。
この先にある作品たちは、非常にセンシティブなものばかりです。人によっては、大きな嫌悪感、怒り、悲しみを感じてしまうことでしょう。ただ、これからの未来へ向けて、目をそらしてはいけない内容だと、作品から訴えかけられているように感じました。
「愛知芸術文化センター会場」まとめ
愛知芸術文化センターは、非常に広いスペースにたくさんの作品が展示されていました。鑑賞するのにかかった時間は、やや早足で2時間ほどでしたが、一度見ただけでは消化不良です。たぶん僕は、もう一度、足を運んでじっくりと作品を味わうことになりそうです。
展示されている作品たちは、「これぞアート」と唸るものばかり。観る人によって、観るタイミングによって、きっと感じ方が全然違ってくることが想像されるものばかりです。
あいちトリエンナーレ2019を楽しむには、愛知芸術文化センターを欠かすことはできません。
あいちトリエンナーレ2019全体のモデルコース・見どころ・楽しみ方などを知りたい方は、こちらの記事をどうぞ。